謎はすべて解けた RAVPower PD Pioneer 10000編

 omars POWER SURGE 10000の代わりになる軽量で高出力可能なモバイルバッテリーが中々見つかりません
 辛うじてイケそうなモバイルバッテリーがあり早速購入しました

※クイックチャージはQCと略します
 USB Power DeliveryはUSB-PDと略します

 omars POWER SURGE 10000が購入不可になった様で代替機を探しました
 現状10000mAhクラスは18W出力以上の物は機種が限られる様です
 今回購入した物は色々噂されてはいますが…用途には合致する為購入して使ってみます

 購入はAmazon.co.jpにてSunvalley Brands Gazietto販売の物をタイムセール価格で2999円で購入しました
 記事掲載時点では3999円で販売されています
 月末に1000円OFFクーポンが出ていることが多いです

 

 要約すると

 ×電源ボタン?を2回連続で押すと出力が強制で停止した後30秒程度経たないと再度電源が入らない
 △12V出力が24Wしかない
 △14.5Vにて29W連続出力させると過熱により出力制限がかかる(実害はほぼ無し)
 〇小型で軽い

目次


仕様


型番 RP-PB186
内蔵バッテリー10000mAh / 36.3Wh リチウムイオンバッテリー
充電入力電圧/電流    USB-C PD DC 5V/3A 9V/2A 12V/1.5A 18W MAX
USB出力電圧/電流    USB-C PD3.0 DC 5V/2.4A 9V/3A 12V/2A 14.5V/2A 29W MAX
USB-A DC 5V/3A 9V/2A 12V/1.5A 18W MAX
USB2出力同時最⼤29W (USB-C PD 18W+USB-A 5V/2.1A)
充電時間約3.5時間(USB-PD18W急速充電器使用時)
外寸111×51×25mm
質量187g(実測 187g)
付属品USB Type-C to Cケーブル,ポーチ

 赤文字部分は実機を調べて違った所です


 記事内ではPB186と呼称します

サイズや重さ



 大きさは同容量のAnker PowerCore10000と各寸法は違いますが容積はほぼ同一です

本体表記部分



 出力表記は細かく記載されています
 表記容量通りに出ないと騒ぐ謎な人達にもわかる様にRated Capacityの表記があります
 変換効率を含めた実際に取り出せる電力量が書かれています
 PSEマークはありますが社名表記がちょっと遠いですね

デザイン等



 表面は艶消しですが傷は目立ちます
 外装はプラスチックになっています


 残量表示は4つのLEDの数で表示です

入出力端子部分



 左側はUSB-C入出力兼用端子でUSB-PD入出力等に対応
 右側のUSB-A出力端子緑色の端子でクイックチャージ充電規格の他スマートフォンで使われる色々な規格に対応で最大18W

 USB-C,A端子同時使用時はUSB-A端子側は5Vに出力が固定になります
 個体差かもしれませんがUSB-AのQC出力は記載の18Wではなく25W位まで出力出来ました

 

 左 USB-AとCの対応出力
 右 USB-PDのPDO

 USB-AとUSB-Cの対応充電規格は同一でAuto Enumerateの通りです
 同じテスターで見ている方はご存知とは思いますが何故か毎回反応する部分が変わる謎仕様です
 RAVPowerは色々不思議ちゃんなのでよくある問題ですね

 本来はUSB-C側はUSB-PD規格以外に対応してはいけない事になっていますが…私は利便性優先で良いと思います

 USB-PDは説明書や本体記載と違い5Vは2.4Aしかありません…
 問題なのがUSB-PDのパワールールを無視した独自規格の部分が悪さをする場合もあるかもしれませんね
 USB-PD規格と互換があるモバイルバッテリーという事で使うならオススメですね

 従来のUSB TYPE-Aの充電器でPB186への受電は5V2Aで受電出来ます

入出力の実効値


 出力はUSB-C端子側とUSB-A端子側の出力を計測
 USB-C端子側はUSB-PDの出力でPDと記載
 USB-A端子側はクイックチャージの出力でQCと記載します

出力負荷 [VA]平均電圧 [V]電力量 [Wh]容量 [mAh]出力時間 [h:m:s]
PD14.5V 2A (29W)14.2530.5221431:04:12
PD12V 1.5A (18W)12.2431.4025651:46:12
PD9V 2A (18W)8.8631.4035441:45:48
QC12V 1.5A (18W)12.2731.5525721:46:18
QC9V 2A (18W)8.8931.5035401:43:06
QC5V 2.6A (13W)4.9030.6162422:26:12
充電入力 [VA]平均電圧 [V]電力量 [Wh]容量 [mAh]満充電時間 [h:m:s]80%充電時間 [h:m:s]
PD12V 1.5A (18W)11.8438.7632732:39:361:43:54
PD9V 2A(18W)8.8938.5243322:42:541:45:00
5V 2A (10W)5.1140.2378794:25:363:15:30

 容量数値の振れが案外少なく安定駆動しています(コレ大事)
 空から満充電までの時間は18W充電にて説明書等の記載より速く約2.7時間です
 急ぐ時は2時間で十分な量が蓄電されています
 
入出力電圧別の効率について

 蓄電量は記載の36.3WhとしてUSB-PD側で変換率を出します

入出力 [VA]充電入力効率 [%]USB出力効率 [%]
14.5V 2A (29W)   84.1
12V 1.5A (18W)93.686.5
9V 2A (18W)94.286.5
5V90.284.3

 29W出力時は本体が熱くなります
 鞄の中で使うと熱がこもるので熱が逃げるようによる必要があります

ここから他所では書かれていない?ウチのウリの部分


ここから記載する事はまったく問題にならない可能性があります

 私の所有する個体自体の問題や不具合又は故障の可能性もあります
 参考程度に読んでください

最大出力(29W)時発熱により出力制限がかかる

 29Wで出力時は発熱が酷く出力制限が掛かかりました
 発熱制限は熱が逃げやすい様にして使った場合約1時間使用後に制限が掛かりました
 1時間は全容量の95%出力時での制限になり実際の使用では問題にはなりません

 ポーチや鞄に入れて使う場合は制限までの時間が速くなります
 制限時は18W以下になる様にPDOが再通知されます


2ポート同時使用時と同じ出力制限ですが14.5Vは1Aと少し少ないような気がします

USB-PD出力のPDOは規格通りではない

 USB-PDにて29Wの出力がある場合に対応していなければならない出力の規格にはきちんと対応していません
 必要な出力のPDOは

 5V 3A
 9V 3A
 15V 1.93A

 最低この3つが必要ですが9V 3A以外は対応していません
 そもそも15Vの設定が無く14.5Vという謎の電圧があります

USB-PD 14.5Vはトラブルの元になるか?

 実際に15V以上を要求する機種につないでみましたが14.5Vを選択して問題無く動きました
 任天堂スイッチ本体も14.5Vにて充電されていました
 9Vより12Vの方が通知電力が少ない為9Vにてネゴシエーションされ出力される機種がありました

パススルー対応です

 パススルー対応でPB186充電中でもUSB-A端子側から出力が可能です

統括 

 今回セール価格中に14.5V電源として購入しました
 USB-PDの互換性という点ではオススメはできないモバイルバッテリーです
 モバイル電源として小型で約15Vにて29Wの出力が必要な用途でしかオススメ出来ません
 キワモノですが用途次第では使えると思います

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