去年からキャンプに行くようになりいくつかのポータブル電源を試す機会もありました
防災目的で購入したEcoFlow R600Pro(RiverPro)がキャンプ用になり新たに防災用を購入することにしました
※クイックチャージはQCと略します
USB Power DeliveryはUSB-PDと略します
防災用とキャンプ用に既に私はECOFLOWのR600Pro(RIVER Pro)を使用しています
防災用とキャンプ用に既に私はECOFLOWのR600Pro(RIVER Pro)を使用しています
ポータブル電源は防災目的のみで考えると持ち運びはあまり考慮しなくて良くなります
ほぼすべての家電が動く1500Wの出力が出来る物を準備することにしました
今までの私ならEcoflow DELTAシリーズが真っ先に頭に浮かびました
EcoflowのDELTAシリーズはメインスイッチと表示モニターから見て裏側にACプラグとACスイッチがあり壁際では正直使いづらく他の機種にすることにしました
探しているポータブル電源仕様条件は以下を満たすものです
〇重量は22kg以下
野郎が気合で階段が登れるギリギリの重量が恐らくこの位
〇前面に操作部とポートがあるデザイン
壁際設置では前面配置が使いやすいです
〇1ボタンでAC出力出来る物
いくつかのポータブル電源を試しましたがほとんどの機種では電源スイッチとACスイッチは別になっており2回操作が必要です
直感で操作が出来る1ボタン操作が年齢問わずに使いやすいです
〇リン酸鉄バッテリーの物
北海道では冬には氷点下になります
リチウムイオンバッテリー仕様のでも動きますが推奨温度では無い為
探してみると条件に当てはまる物だとAnker757が最適解でした
前置きはこのくらいにして蓄電池マニアが良さを早速解説します
要約すると
〇AC出力端子のスイッチと配置が前面にある
〇動作スイッチの操作は1ボタン仕様
〇氷点下でも恐らく動く
〇AC充電が速い(他機種が遅すぎる)
〇UPS機能がある
〇かっこいい←大事
△面白味が無い←隙が無い…遊び心は大事
記事内ではAnker757と呼称します
目次
赤文字部分は実機を調べて多少違った所です
仕様
型番 | A1770511 PowerHouse 1229Wh |
---|---|
内蔵バッテリー | 1228.8Wh 51.2V 24000mAh リン酸鉄リチウムイオンバッテリー |
充電入力電圧/電流 | AC 100-120V(50/60Hz)12A バッテリーチャージ入力 MAX 1000W DC 11-30V 10A 300W ACパススルー時入力 MAX 1440W |
出力電圧/電流 | AC 110V 13.64A 1500W MAX (瞬間最大 2400W) USB-A×4 DC5V/2.4A USB-C×2 下部60Wポート PD3.0 DC 5V,9V,15V,20V/3A 60W PPS 3.3-16V/3A 上部100Wポート PD3.0 DC 5V,9V,15V,20V/3A,20V/5A 100W PPS 3.3-16V/3.25A 車載仕様電源ポート 13.4V/10A |
充電時間 | 約1.5時間(AC100V使用時) |
外寸 | 463 x 288 x237mm |
質量 | 19.9Kg(実測 20.0Kg) |
付属品 | 本体充電ACケーブル,車載充電ケーブル,XT60×3メス-XT60メスソーラーパネル充電ケーブル,キャリングカバー,マニュアル |
赤文字部分は実機を調べて多少違った所です
記事内ではAnker757と呼称します
仕様を見る限りはEcoflow EFDELTAが同クラスサイズで比較対象になります
サイズや重さ
三元素リチウムイオンバッテリーに比べてエネルギー密度が低いバッテリーの為重量では不利になります
Anker757はEFDELTAより筐体重量で5kgほど重い様です
保管用にカバーが付属されています
本体表記部分
出力表記は細かく記載されています
Anker757のバッテリー容量は1228.8Whになります
残量表示は%表示で見やすいです
入出力端子部分
出力端子はすべて表示モニターと各種スイッチがある前面に配置されています
後面にはブレーカーとポータブル電源への入力端子があります
入力はAC100V直接入力とDC11V〜30V入力対応のXT60端子があります
実機で確認しましたがDC入力はMPPT追従制御になっています
手持ちにある安定化電源と24V15A電源で試しましたがアダプター電源では最大で約9Aでの入力になる様です
照明部下には動作状況が確認出来る表示モニターがあります
残量60%は説明書を見れば何故かわかります
正面表示モニター下部には各種出力ポートが並びます
左側はシガーソケット形状のポートとON/OFFスイッチがあります
シガー形状の電源の電圧は私の実機では13.4Vの出力でした
実際の自動車の電圧が13.2V~14.2Vの車両が多いので実車に合わせた出力になっています
真ん中には各種USB出力端子が6つあります
USBはスイッチが無く機器をつなぐと出力する様になっています
右側はAC出力端子6つとON/OFFスイッチがあります
AC出力下段はアース端子付きのACプラグがさせるプラグ形状の物になっています
各出力スイッチですが1回軽く押すだけで出力になります
ポータブル電源を使ったことがある方ならわかると思いますが2回押しや長押しの機種がほとんどです
説明書を見ずに使う場合は初見さんは電源が入らない経験があると思います
Anker757は直感で操作できるシンプル設計で誰でも使えます(重要)
USB-CとUSB-Aの対応規格は以下の通りです


左 USB-Aの対応出力
右 USB-C FAST CHARGEの対応出力


左 USB-C 100WのUSB-PDのPDO
右 USB-C 60WのUSB-PDのPDO
USB-AとUSB-Cの対応充電規格はAuto Enumerateの通りです
USB-C側はUSB-PD規格以外にクイックチャージ等に対応していました
入出力の実効値
出力はAC110Vの出力とUSB-PD20Vの出力を計測
USB-C端子側は2つのUSB-PD出力とも20V出力にてPDと記載
AC110Vは240~800Wの可変出力で計測
出力負荷 [VA] | 平均電圧 [V] | 電力量 [Wh] | 容量 [mAh] | 出力時間 [h:m:s] | |
---|---|---|---|---|---|
AC100V 50Hz (240-800W) | 109.2 | 915 | |||
PD20V (130W) | 20.2 | 1036 | |||
充電入力 [VA] | 平均電圧 [V] | 電力量 [Wh] | 容量 [mAh] | 満充電時間 [h:m:s] | 80%充電時間 [h:m:s] |
AC100V 50HZ(1180W) | 101.7 | 1510 | 1:30:44 | 1:03:18 | |
DC24V 9.5A(228W) | 24.0 | 1254 | 5:31:00 | 4:24:00 |
DC24V入力にて充電すると約214W充電になり空から満充電までの時間は約5.5時間です
DC24V充電器は先日製作し運用している物を使いました
自動車のアクセサリーソケットの場合は約112Wでの入力になりました
恐らく満充電までは逆算すると約11時間程度かかります
入力はDC入力が32V時に300W表示になりました
家庭用AC100入力にて空から満充電までの時間は仕様通り1時間30分です
1時間ではで約79%蓄電されました
表示残量86%位までは約45秒で1%上昇します
残量99%位までは約1000Wでの充電入力になっていました
99%表示までは約1時間10分程度かかりました
充電の変換効率は100%ではない為入力されている電力は表示パネルとは違います
表示パネルはバッテリーの入出力の電力表示になります
参考
DC228W入力表示時の入力電力は約214W(24V 9A)
AC1180W入力表示時の入力電力は約1000W
入出力電圧別の効率について
蓄電量は1229Whとして変換率を出します
AC出力では7割強の変換効率で大体915Wh程度が使える様です
蓄電量は1229Whとして変換率を出します
入出力 [VA] | 充電入力効率 [%] | 出力効率 [%] |
---|---|---|
DC24V | 98.0 | 84.3 |
AC100V (50HZ) | 81.4 | 74.5 |
AC出力では7割強の変換効率で大体915Wh程度が使える様です
充電効率も大体8割程度の様です
残量表示は0%にならず1%表示で出力を停止する為バッテリー全容量使わない仕様かもしれません
ここから他所では書かれていない?ウチのウリの部分
ここから記載する事はまったく問題にならない可能性があります
私の所有する個体自体の問題や不具合又は故障の可能性もあります
参考程度に読んでください
サージ出力は一瞬ではなく数秒ある
サージ出力ですが一瞬では冷蔵庫や掃除機等の誘導電動機が使われている機器では起動できない場合があります
Anker757は数秒(条件によるが5秒以上)はあるので家電など複数使っているときも安定した出力が期待できます
UPS機能がある
パススルー充電との違い
AC電源投入時にはAC電源出力は入力されたAC電源がそのまま出力されています
ポータブル電源は入力されたAC電源を使ってバッテリーヘの充電も行っています
非常用電源として使うならAC又はDC充電の充電設備が必要
自動車の12V電源でも良いのですが0からの充電時間が11時間は掛かり過ぎです
ソーラーも悪くないのですが天気に左右されます
ソーラーなら30Vの物を3枚並列でつなぐと300Wで入力できる様です
1229Whの蓄電容量ですが省エネに努めないと1家庭で使用すると1日程度しか持ちません
家庭用冷蔵庫が1晩で700Wh程度必要で冷蔵庫の保冷を諦めればかなり頑張れます
滅多に使わないなら安価で良いので240Wで充電出来るDC-DCインバータを自動車等の12V電源で駆動
使用することが多い場合はまともな物でACで1200W以上の出力が可能な発電機やインバータが必要です
統括
Anker757の冷却ファンは静かな方ではあると思います
ほとんどの家電製品が使えるAC出力
最大出力に見合った蓄電池容量
ギリギリ持ち上げて運べる重量
良い意味でギリギリを攻めている良いポータブル電源です
久しぶりにAnkerの製品を使いました
操作がしやすく無駄な機能が無く使いやすく作られていると改めて思いました
PSEマークがついていないでしょうか。
返信削除コメントありがとうございます
返信削除結論から言いますが、ポータブル電源はPSE対象外です
ポータブル電源とモバイルバッテリーの見解
USBから電源を供給するものとしてモバイルバッテリーと似たものではあります
電気用品安全法ではポータブル電源とモバイルバッテリーの扱いは異なります
モバイルバッテリーはリチウムイオン蓄電池の電気用品名で、特定電気用品以外の電気用品に該当します
日本で販売しているモバイルバッテリーにはPSEマークの表示がないと販売できないものがあります
電気用品安全法ではポータブル電源はモバイルバッテリーとは区別されています
ポータブル電源は電気用品安全法の対象にはなっていません
蓄電池の出力は原理上直流に限られています
交流が出力できるポータブル電源は蓄電池に該当しません
従ってモバイルバッテリーとして扱わず非対象とされています
ポータブル電源はリチウムイオン蓄電池を内蔵した「機器」になります
単純な電源供給の機能だけのリチウムイオン蓄電池とは違うということです
モバイルバッテリーも以前はリチウムイオン蓄電池を内蔵した機器として電気用品安全法の対象ではありませんでした
使用者の管理が悪く発火、発煙等の事故が多発しました
この事によりリチウムイオン蓄電池と解釈するよう改定された経緯があります